市民のタウンミーティング「これからどうなる?豊中の図書館2」を豊中の図書館問題連絡会として開催しました。

内容としては、
●中川幾郎さんの講演「地域の図書館の役割」
●豊中市に聴く
●会場からの質問と意見交換
です。
(仮称)中央図書館基本構想と1月に出された
豊中市立図書館みらいプラン(素案)についてのタウンミーティングです。
岡町図書館の老朽化にともない、新しく(仮称)中央図書館をつくる計画ができたのが、2021年2月。
そして2023年1月にその候補地として3カ所が示され、またそれに伴い現在の図書館網の再編計画がみらいプランとして示されました。
なんと、現在9館と2室の豊中の図書館を中央館と2つの地域館、2~3つの分館、1つの図書室としてあとは予約図書の貸出のみおこなうスポットを数カ所おく、というプランに!
今まででも空白地帯(図書館が徒歩圏内にない地帯)が多いのに、更に空白地帯が広がってしまいます。

会からごあいさつ。連絡会として、今までに署名を15,473筆提出していること、パブリックコメントを提出してほしいことなどをお話されました。
豊中の図書館連絡会のFacebookページはこちら
https://www.facebook.com/toyonakalibrary
オンラインでもできる、「歩いて行ける図書館をなくさないでほしい」署名はコチラ
https://chng.it/GKfgrF8N

まずは中川幾郎さんの講演「地域の図書館の役割」
自治体文化政策を考える基本的視点から図書館はその核となる施設であること、その基本理念は市民の「文化的人権」保障政策であることを丁寧に教えていただき、データで見る豊中の図書館をみていきました。データから言えることは市民一人あたりの図書館予算は少ないのに、サービス水準は高いのが今の現状で、それは図書館数が多く、市民の身近に図書館があり、利用しやすいことがあげられるそう。未来プランのように図書館数が減ってしまうと、来館者が減るばかりか蔵書数も減り、サービスの低下が懸念されるそうです。

当日は124名の参加者とお伝えしていましたが、事務局で精査したところ、市民113名、議員4名、市教委7名、講師1名の合計125名の参加者でした。
換気のため、休憩時間に窓をあけるなどしていたのと、寒波直撃の日で、参加されていた方々には寒かったことと思います。

会場からの質問では、(→は市の回答)
◎(服部利用者)子どもたちが多いのになぜスポットになるのか?
◎(永楽荘の人)野畑35年でなぜ建て替えなのか500㎡になると、集会室の機能はどうなる?→自習室を拡充する
◎現状分析はなぜこうなったのか?それに対する現場の努力は?→財政状況を踏まえて持続可能なサービスを提供する。ご意見はパブコメに
◎(東豊中利用者)複合施設を考慮するなら、計画は市民に示すべきではないのか→集会室の利用が少ないので面積を縮小する
◎ サービスポイントは図書館ではないのになぜ現状分析の解決策に出てくるのか?
◎ 500㎡になると単に貸し出しだけになるのか?
◎図書館がなくなることをそこの利用者が知らない。まず利用者に知らせるべき。なぜ周知させないで決めるのか→まだ決まっていないことが多い
◎岡町図書館の跡地はどうなるのか?→市の部局で検討
◎(庄内利用者)子ども園、学校も統廃合が進み、遠くなる。いい加減にしてほしい。お年寄りは近いから行ける。地域格差になるのでは。
◎(蛍池利用者)スケジュールを地域の人と相談していない。2023年上半期閉館ってすぐ。何も知らされていない。→依頼があれば説明に出向きます
◎図書館をなくさず、費用削減できる方法を検討してほしい
◎市はどこをむいてこのプランをつくっているのか
などが出されました。まだまだ言い足りない、時間が足りない、とお感じだったかもしれません。
市の回答は「まだ決まっておりません」が多く、回答になっていないように感じました。
当日の様子は録画しておきましたので、また編集してアップしようと思います。
2/6まで、意見公募手続(パブリックコメント)が実施されています。ぜひ、意見をおくりましょう!
豊中市立図書館みらいプラン(素案)パブリックコメント
ちなみに、私や連絡会のメンバーのパブコメ案を記します。
共感されたものはぜひ使って下さい!
◎Ⅰ-3 諸計画のどこをを連携するのかの記述が欲しい。例えば「豊中市公共施設等総合管理計画」なら2014年と比べて2041年度までに80%にすること、など
◎p16 各図書館の特性に力を入れている分野の記述を入れて欲しい。千里-ビジネス、岡町-医療、野畑-子育て、庄内-多文化共生
◎p24 地域館の役割、分館の役割、SPの役割、現状素案では分館とSPに大差がない。学校連携は中央館のみでは不安。業務多忙となるのではないか。情報発信、自習室は分館にも必要。豊中市には児童館がない(ひとつしかない)から、こどもたちの居場所としての図書館利用が望まれる。
◎p42 スケジュールがわかりにくい。全ての図書館について記述を。新設、廃館、更改、現状のままと分けて記述を。
◎p37 桃山台駅も記述を。特に上新田エリアは動く図書館が月1回くるだけ。千里も東豊中も大きな幹線道路を渡らなければならない。空白地帯です。
◎39-41 地図の図書館圏域の丸、なぜ鉄道駅やバス停も丸しているのか。ぱっと見ると空白地帯がないようにみえるが、バス停や鉄道駅を含むのはおかしい。
◎Ⅱ 現状分析 結果のみで、そこに至るまでどのような手当をしたのか、その結果どうだったかの記述がない。
◎Ⅱ 現状分析 「コロナ禍の影響が少ない令和元年度(2019年度)と平成23年度(2011年度)を比較しています」とあるが、令和元年度の3月にはコロナの影響で3週間休館(この間予約20万冊が放置されていたそうです)している。比べるには適していない。コロナの影響のない年度と比べるべき。データ操作しないでほしい。
◎Ⅰ4(1)すべての人の「わたしの図書館」そのためには誰もが歩いて行けるところに図書館があること、すなわり空白地帯をつくらないこと。矛盾しています。
◎Ⅲ サービス網構築の中にサービスポイントがあるのはおかしい。SPは本も司書も不在。すなわち「図書館」ではない。単なる受取返却場所にすぎない。図書館網というなら、司書の配置が必要。
◎Ⅳ 蛍池、高川が2023年上半期に閉館するのに、利用者に知らせていないのはとんでもない。自治基本条例に違反しているのではないか。
◎全体 いままでより広くなる空白地帯をどうするのか見えない
◎全体 図書館への公共アクセスが書かれていない
◎全体 図書館費を更に削減するとますます利用者が減る。子どもたちのみらいに関わる問題。誰が責任をとるのか。
◎全体 文化政策はお金がかかるのが当たり前。市の財政が黒字になったのになぜお金を出せないのか。納税者はよりよい使い方を望んでいる。